るーこの惨劇はなぜ起こったのか [るーこ]
この記事は以前書き起こしていたのですが、なぜか投稿していなかった(らしい??w)ので、ここに発表します。
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先週の4月ドレスイベントのあたりから店頭、或いは直接送付したるーこのヘッドが戻ってきているようです。
ただ、友達の話によると戻ってきたるーこのジョイント穴の径が小さく、そのままではジョイントにさせない程度だと・・
以前、あるディーラーさんのカスタムメイクヘッドをお迎えした友達の場合も、そのジョイント径が小さくでそのままでは使えない状態でした。
どうやら、このあたりは「自己責任」でやってくれと言うのが某のスタンスのようですが、そんなんで良いのかなぁ
さて、それではここまでの情報から今回のるーこヘッドひび割れ事件の原因について、ちょっと考えてみましょう。
DDは骨格はABS樹脂、そして外皮はPVCでできています。ポリ塩化ビニル、いわゆる塩ビ樹脂ですね。これは塩化ビニルという物質をながーくつなげた(このことを「高分子化する」といいます)ものですが、ポリ塩化ビニルそのものでは堅くてもろい素材です。
で、ここに可塑剤という柔らかさを与える薬剤を混ぜてその欠点を補います。他にも紫外線に強くしたり、強度を更に増したりするためにいろんな薬剤を加えることもあります。
で、可塑剤の種類と量は、最終的に成型するものに要求される性質(例えば質感、精度、コスト等々)によって選択されます。さらに成型する条件によっても変わってきます。
さて、DDはその形状からしておそらくブロー成型で作られていると思われます。これはPVCを風船状にふくらませて、金型で挟み形を整えるやり方です。イメージとしては以下の通り
これですと、成型に必要な外形の型は必要ですが、内側の型は不要になり、いわゆる型抜きの作業が効率的にできます。型を精密にすりあわせればバリもほとんど無いと聞きます。身の回りにある様々なプラスチック容器、そのほとんどはこの方法で作られています。
但し、内側の型はありませんので、極論を言えば内側も形状は一つ一つ違うことになります。
しかしそこはよくしたもので、ブロー成型の条件さえ整えればかなりの確率でほぼ均等な製品を作ることができます。
ここで言う均等というのは、肉厚が一定と言うことではなく個体差が小さいと言うことです。逆に肉厚を均一にすることはほとんど無理、ヘッドを透かしてみれば分かるように、彫りの深いところはうすくなっているでしょ?
さて、ブロー成型の条件ですが、これも型や樹脂によって最適化する必要があります。
樹脂をけちったり早くふくらませたりすると樹脂が回り切らなくて亀裂が生じますし、必要以上に多くして厚くすればふくらませる時間や樹脂そのもののコストが増えることになります。
このあたりは感と経験、それに試行錯誤が必要なところです。
るーこで起こったこと、その原因は十分なテスト行わずに見切り発車したことじゃないかと思うのです。おそらくセイバー受注でスケジュールが一杯>新しい工場に制作依頼>経験不足・・・といった感じで
そのあとで発表された娘たちではこういった大規模な不良報告がないことをみるとだいぶ某も懲りたのかなと^^;
まあ、何にせよ品質管理を十分に行ってほしいものです
DDの場合ブロー成型などという高級な技は使ってないと思われ・・・
スラッシュ成型じゃないかな
で、初期のDDヘッドは首穴部分が金型でモールドされていたみたいですけど一時期首穴がドリル?加工になっていますね
うちの子ではセイバーと綾波なんですけど、これはこれでジョイントをつかむ部分の長さが短いのでどうも安定が悪い・・・
るーこはまたモールドの首穴に戻ったのかなぁ
by にゃんこのおひげ (2012-06-17 21:34)
以前、オビツのヘッドの製作風景が放映されてましたが、
金型の中に融けた樹脂を流し込んで、適切な厚さが付着したところで樹脂を流して、固まったら引っ張り出す、という手作業でやってました。
某はどうなのかな。
by ぺるしゃ (2012-06-17 21:59)
>にゃんこのおひげさん
そうか、それがありますね>スラッシュ成型、すっかり忘れていたw
ドリルとモールドの見分けがよくわからないところですが、往々にして首穴径が小さくて抜き差しが大変です。たいていは少々広げてさらに薄くしています
by FetishRoom_Master (2012-06-19 18:42)
>ぺるしゃさん
それ、たぶんスラッシュ成型でしょうね、抜き出すのにかなりこつがいるはずです^^b
>ブロー成型は動かしたことがあるw
そんなノウハウまで公開して大丈夫なのか>オビツ
nice、ありがとうございました^^
by FetishRoom_Master (2012-06-19 18:43)